2008年 6月 10日(火曜日) 09:00

布を染める

最近、藍染をされている方と知り合いになりました。指先が青く染まっているその女性が作っているのは、色止めもしていない、フレッシュな藍...
最近、藍染をされている方と知り合いになりました。指先が青く染まっているその女性が作っているのは、色止めもしていない、フレッシュな藍染です。手にとっただけで、なんだかとてもやさしい気持ちになりました。不思議です。
そういえば、昔、高崎の「染色植物園」で、藍染の体験をしたことがあります。ふつふつと醗酵している藍の釜を見て、藍は生きているんだな、というのがわかりました。藍染はとても奥が深いようです。

080502_1033~02.jpgほんの少し前、母方の祖母の実家が染物屋さんだったことを知りました。吉良上野介で知られる愛知県吉良町の染物屋さん。海もあって、穏やかな気候のところです。なぜだか自分が、妙に染物に惹かれるのは、「血」のせいかもしれないと納得しました。

そういえば、15年くらい前、ハーブの魅力にとりつかれたばかりのころは、よく家でハーブ染めをしました。お誕生日プレゼントで、夫に染色専用の大きな鍋を買ってもらって、Tシャツなどを、手当たりしだいにハーブで染めしていました。
そのころ、原因不明で全身に発疹がでたりで、体も心も肌もぼろぼろになっていた時でした。そんな体調だから、ハーブで染めたものがどんなに体をやさしく包んでくれるものか、はっきり実感できました。煮出したハーブの香りが部屋いっぱいに漂い、なかなかお気に入りの時間でした。

昔のお殿様が病気になると、「紫」の布を頭に巻いていましたね。染料になる紫草は、消炎作用、解熱作用、解毒作用があるからといわれています。昔の人は、身につけるものにも薬草の力を利用していたのですね。肌に身につけるものって、ほんとうはとても重要なんだと思います。アレルギーにいいといわれるレモンバームや、消炎作用のあるラベンダーで染めたものは、確かに私の肌を癒してくれていました。ちなみに藍の薬効としては、防腐作用や殺菌作用、解毒作用があるそうです。

おばあちゃんになったら、ハーブのあるお庭でネコと一緒におひるねをする生活をしようと思っています。お庭のハーブでお料理をしたり、お茶を飲んだり、そして、染物をしたり・・・。いつか、祖母の実家のある吉良町のような、のんびりした町でそんな暮らしができたらいいなと思っています。